やー、おもしろいです。このシリーズ大好き!!
で、感想書く能力のない香月がとる手段は…キャラ語り…(^^ゞ
●フィッツ
心は悩める少年のまま……前作から15ほど年を重ねた自分をご隠居さんだと思いたがっている青年。最近、復職を求められてられてばかりで落ち込み気味。
あいかわらず頑固というか、悩める子羊というか、……大人になってさらにその辺りに磨きがかかってました。隠居生活から足洗うのに一冊を使い切りましたよ、この主人公。おいおい。ただ、大人になったからか、不器用ながら己の苦悶を乗り越えていく術を身につけたような気がします。
で、この作品にしては珍しく、ちょっと性格が良さ気な女性まじない師がでてきます。フィッツともいい感じです。(本当に珍しくて……あやしい。)ただ、彼女のまじないによると、最後はモリーって感じなんで、最終的にフィッツとこの女性の関係は、残念な結果になるんではないかと、香月は予想してます。そう考えると、やっぱり女運が良くないのかな(笑)。彼には幸せになって欲しいです……彼の幸せが、必ずしも香月にとっての大団円にならないのが難ですけどね。
●ナイトアイズ
フィッツと以心伝心の狼。最近、兄弟が自分を老人扱いすることに苛立ち気味。
寿命の長さを考えれば、彼が先に逝くことは予想されたのですが、こんなにもはやく逝ってしまうとは思いませんでした。普通、人間は老いると、動かなくなる体に不便を感じ、若さを取り戻したいと思うものですよね。でも、ナイトアイズはそれを自然の摂理として受け入れていたんですかね。フィッツと違って、老いを嘆き悲しむ姿がまったくなかったんですよ。だからもっと生きてくれるのかと勘違いしてしまった。
人のエゴが入り乱れるこの物語の中で、彼だけがシンプルな気持ちでフィッツと触れ合ってくれました。それが、どれだけフィッツの癒しになっていたか……。
彼が逝く様は、とても彼らしくて涙が出ました。ありがとう、
ナイトアイズ。
●ミスハップ
フィッツの愛を一身に受ける少年。最近、独り立ち願望が溢れ気味。
スターリングが、フィッツにした唯一の良い行いは、この子を連れてきたことかと。
ハップの将来のために、フィッツは隠居生活から足を洗うことにするわけだけど、血の繋がらないこの子(フィッツはちっともそんなこと気にしていません。)のために、そこまでしてしまうフィッツがいじらしいです。デューティフルに頼まれれば、フィッツは、義務的には動くだろうけど、ハップのためなら思考する前に体が動いてると思うのですよ。できれば、これからもフィッツとは確執なく付き合っていって欲しいです。お願いよ、ハップ。
●スターリング
英雄物語が大好物な吟遊詩人。最近、物語が欠乏気味。
あいかわらず、人をイライラさせるおなごです。結婚したのなら大人しくしていればいいのに……フィッツにちょっかいださないでよぉ〜。フィッツが、彼女拒否した時は抱きしめたくなったわ。も、もちろんフィッツを、よ。
●シェイド
ファーシーアのためなら鬼にも悪魔にもなれそうなフィッツの先生。最近、嘘か誠か涙もろい。
シュルード王亡き今、彼の関心事はデューティフル王子に移っているようです。デューティフル王子のためなら、フィッツの予定なんて気にもしないようです。完全無視……。そのくせ、フィッツに信頼されていないと知るや、ショックを受けてるあたり、どこまで自分勝手なんだろう。というか、生みの親より育ての親的な感性を押しつけてくる彼の性格はどうも苦手だ。デューティフル王子の肉体的父親がフィッツだって知ったら、彼はどうするんだろうね。……多分…完全無視だろうな。ははは。
●ゴールデン卿
脱皮した道化。最近、お金持ちで、イケメンになったけど、やっぱりフィッツがいないと生きていけないらしい。
彼からは不思議とエゴを感じないです。いい男というか、いい感じに大人になってくれて大変うれしいです。彼からエゴを感じないのは、彼がフィッツに試練を強いていることを心から苦しんでいることが感じられるからだろうと思います。『君を苦しめるけれど、僕も一緒に苦しむからね』っていう声が聞こえるからだと思います。そういう意味で彼とフィッツは真の心友だと思えます。
●デューティフル
秘密が多くてメンタル気味なケトリッケンの息子。最近、愛に目覚めた。
特殊環境で育ったためか、どうも特殊な思考の持ち主に育ったようですね。
フィッツが、彼をどう受け止め、逆に彼がフィッツをどう受け止めるのか。前作の続編と言うことで、そのことにとても興味を抱いていました。読んでみると、とても納得のいく接し方で、二人の関係がすんなり受け入れられました。
この二人、遺伝子上はもっとも近いけれど、親と子にはなりえないけれど、一番の理解者同志になれたらいいなと思います。
●ローレル
ケトリッケンの狩人。最近、のけ者にされてムッとしている。
どうもローレルの物語上の立ち位置が不明です。古き血族との橋渡し的な人物になるのかな。ということは、これからも沢山出てくるんだな。ということで、ケトリッケンが何故彼女を自分の狩人にしたかという詳しいお話を期待したいです。
●モリー&ブリッチ
かつての恋人&養父。で、最近は夫婦……。
フィッツが<技>で彼らを夢見てしまう度に、やめればいいのにと思いますが、無理ですよね。無意識ですから。この三人が対面する日はくるのかなぁ。多分、来るんだろうなぁ。その時のことを思うと、胸が痛たたたたとなります。
●ジンナ
お茶目なまじない師。最近、変わった人種を見つけて興奮気味。
この人とフィッツって良い感じに思うのは私だけでしょうか。でも不安要素も多々あって、生ぬるく見守っていたいです。何せ女運の悪いフィッツですから、この人も何らかの難しい癖があるに違いないと思うのです。うっ、フィッツ君ってば浮かばれない。
●霧猫
フィッツに負けない不幸を背負った猫。最近、ウイルス増加で瀕死気味。
この猫、可哀想すぎる。自分の意志ではなかったかも知れないけれど、デューティフルのことは好きであったと思う。いや、思いたい。
●ペラディン&ロードワイン
主犯&共犯。最近、追跡に苛立ち気味。
こういう考えで動く古き血族もいるのだなと……。古き血族ってほんの少人数の一族かと思っていたので、こんなにひっとりと実は沢山いたとは以外でした。固まっているのはロルフぐらいかと思っていた。デューティフル失踪の影に彼らがいるのが見破れなくてちょっと残念だけど、真相が分かった時は意外性に『おぉ〜』と唸ってしまった。
教訓:これからもよろしく♪
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