狼男は、サムとポールとシャレドとエンブリーの4匹。。。まだ人型だけど。
ベラを見て、一番に反応したのはポール。彼はいきなりジェイコブとけんか腰です。
「お前、一体全体何考えてるんだよ? 彼女が何より重要なのかよ? 全ての種族より? 殺されてる人より? おめでたい野郎だな!」
「彼女は、みんなを救えるかもしれないんだ」
「はっ。救えるだって!」
そして、ポールは、興奮のあまり、サムが命じたにもかかわらず…『変身』。
この『変身』、どうやら自分の意志とは関係なく起こってしまうことがあるようです。ポールは『変身』しながら、叫びます。
「彼女を守れ!」
そして、反対に自分の意志でもできちゃうらしい。ジェイコブがそうです。変身したポールからベラを守るために、同じように『変身』します。しかも、ジャンプして、空中で…。
ポールは、銀色の毛をしていて、ジェイコブは赤褐色の毛。双方、人型時とは、関係なく大きくなるよう。5倍とかなんとか。
ひぇ〜。ジェイコブも変身〜。彼が、服をバリバリさせながら変身するシーンがあるんですが、香月の頭の中では、
デビルマンの明が服をバリバリさせながら変身するシーンが頭をよぎってました。あんな感じかしら?Σ(゚Д゚)
ジェイコブ狼とポール狼の対決は、ジェイコブ優勢のまま、彼らは森の奥深くへ姿を消します。その二人を追いかけながら、サムは残っている二人に言います。
「彼女をエミリーのもとに連れて行ってくれ」
エミリーって誰だっけ? ジェイコブのお姉さんにいたような、いなかったような。違った。お姉さんは、レイチェルとレベッカだ。誰? エミリーって? どうやら初登場らしい。
残されたベラとオオカミッ子のエンブリーとシャレド。
このエンブリーとシャレドの会話のやり取りが、なかなか笑えます。
「全くぼろぼろだな」とシャレドは呟きました。
「ビリーは、あいつが余裕を持って着れる最後の一着なんだっていってたんだぞ。ジェイコブの奴、裸足で歩かなきゃいけなくなるんじゃないのか」
「これは生き残ったみたいだ」エンブリーは白いスニーカーを持ち上げました。
「ジェイコブの奴、とりあえず飛ぶことはできるね」彼は、そう笑って付け加えました。
あまりに陽気な二人に、『変身』を目の当たりにしたベラが訴えます。
「あなた達全く気にならないの?」
エンブリーは、一度瞬きして問いかけました。
「心配? なんで?」
「だって、彼らは互いに傷つけ合ってたのよ!」
エンブリーとシャレドは高笑いしました。「僕はポールが一口でも奴を食えたらいいと思うよ」シャレドは言いました。「彼にレッスンしてやってくれよ」
私は青くなりました。
三人は、サムに言われたように、エミリー宅へ向かうことに。どうやらエミリーはサムのガールフレンド、っていうか、フィアンセらしい。そして、エンブリーがベラに警告します。
「あぁ、そうだ。彼女をあまりじっと見つめないでくれよ」私は眉をひそめました。
「私はなんで彼女をじっと見つめるの?」
エンブリーは不快そうでした。「君がさっき見たみたいに、狼男の周りをぶらぶらすることはとても危険なことなんだ」
意味が分からないまま、エミリー宅に到着します。エミリーはお料理上手らしく、車を降りると食欲をそそる匂いがお家から漏れています。ノックもせずに家の中に入っていくエンブリーとシャレド。家に入ると、そこには黒髪の女性がマフィンづくりをしていました。そして、ベラは、エンブリーの警告の意味を理解します。彼女の右顔には三本の傷跡があったから。
「あら」と、エミリーは驚きの声をあげました。「この子は誰?」私は彼女の左半分の顔に集中して見上げました。
「ベラ・スワンだよ」シャレドが肩をすくめて話しました。明らかに私は以前会話の話題であったようでした。
「あなたは吸血鬼の女の子なの?」私は身を固くしました。
「ええ。あなたはオオカミの女の子なの?」
エンブリーとシャレドのように彼女は笑いました。
そして、団らんが始まります。マフィンを囲んでの会話が弾みます。
エンブリーは、マフィンを三分の一もとって彼の口の中に押し込みました。
「あなたの兄弟のためにいくつか残しておいてよ」木製のスプーンで彼の頭を小突きながらエミリーは彼を責めました。『兄弟』という言葉は私を驚かせました。でも、誰もそれを何とも思っていません。
「ブタ」とシャレドがコメントします。私は、カウンターにもたれて彼ら三人が家族のようにふざけるているを見ていました。
しばらくすると、サムが帰ってきました。そして、ベラの前で、サムとエミリーは熱烈な抱擁とキスを繰り返します。もう既に新婚さんいらっしゃい状態ですな。そんなシーンを目の当たりにすることはベラにとって、まだまだ酷なようでした。確かにそうですよねぇ。だって羨ましいもんねー。わかるよぉ、ベラ〜。頼むから元気出してくれよぉ。
そして、サムの後に、ジェイコブとポールが続きます。すっかり仲直りして笑い合ってさえいます。そんな彼らを見て、ベラはまたショックを受けます。
さっきの険悪ムードはどこへいったー?って感じでしょうか。今日は朝からあごが落ちるのが多いベラ嬢です。
熱いカエルコールをしたサムがいきなり本題に突入します。
「ジェイコブが俺達のために情報を持ってきた」
ジェイコブは、ビクトリアが仇を討つためにベラを狙っていることを話します。
その時のジェイコブとシャレドの反応がこれたま笑えるんだな。
「素晴らしい!」シャレドがついに言いました。そして彼の口角を持ち上げ微笑みました。「俺達は餌にありつけるんだ」
衝撃的な速度で、ジェイコブはカウンターから缶切りを取り上げて、シャレドの頭に殴りつけました。しかし、シャレドの手は私が思ったより早く動き、缶切りが彼の顔にあたる前にさっと掴みました。「ベラは餌じゃない!」
狼男っていうより、狼少年って感じですね。この子達を見ていると、サムもさぞかし扱いが難しいのじゃないかと思います。どう考えても、やんちゃ盛りすぎるんですよ。今までのベラの視点では、危険なサム軍団っていうイメージだったんですが、こんなに温ったかファミリーだったとは。ベラでなくても驚きです。
一人、まっとうな狼男サムが作戦を立て始めます。ポールとシャレドとエンブリーが外側の防衛戦を守り、ジェイコブとサムの二人が内側の防衛戦を守ることにします。そして、ジェイコブはベラの側で彼女を守ろうとしてます。しかし、サムはそうすることをベラに確認しようとします。
サムのエミリーを一瞥し、そして私に戻りました。
「ジェイコブの考えいることは最良だと思う。だが、ベラ、君自身にとってより有利な決断を下すべきだ。君は深刻に選択の危険性を考慮しなくちゃいけない。君は今朝、どれくらい僕らが簡単に危険な存在になり得るか見たはずだ。もし、君が僕らの家に滞在する方を選ぶなら、私は君の安全を少しも保証できないんだ」
「僕は彼女を傷づけた入りしないよ」ジェイコブは言いました。
サムはまるでジェイコブが言ったことなど聞こえなかったかのように続けました。
「もし、君が無事でいると感じるよい方法があるなら…」
結局、そんな方法などなく、ベラはここに留まることを選択します。
思うに、話の中では、はっきりと描かれていないのですが、どうやらエミリーの傷はサムが原因っぽい。サムほどの狼男でも、理性を留まらせることはできないと言うことなんでしょうか。そして、サムに傷つけられても、なおサムを愛せるエミリーって。何とも言えない。この二人には、二人なりの葛藤が会ったんだろうとは思うと切なくなる…。
残りの一日をベラは、ラ・プッシュにビリーのお家で過ごします。そして、チャーリーもディナーに訪れます。チャーリーは、相変わらずジェイコブに疑いを持っているので、会話も詰問調のまま。
「何が起きてるんだ、ベラ?」私が逃げ出す前に、チャーリーは尋ねました。
「私はジェイコブがギャングの一味で、お前達二人は争って居るんだと思っていた」
「私達は仲直りしたのよ」
「じゃぁ、ギャングは?」
「分からないわ。誰が十代の男の子の心情を理解できるって言うの? 彼らは、神秘的だわ。でも、私はサムと婚約者のエミリーに会ったの。彼らは私にとても親切だった」私は方をすくめました。「全ては誤解だったのよ」
ややっ。これじゃぁ、チャーリーがまたもや一人置いてけぼりなんじゃぁないか…可哀想に。十代のお年頃な娘の気持ちは分からないよね、パパ。心中お察し申し上げる。
さて、ジェイコブの守りはどうなるんだろうか。以下次号…って4巻もうすぐね。
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