ベラでなくても、突撃して頬ずりしたくなるこの心境。腰もメロメロで、ヘロヘロです。
私は息を飲み込みました。
「あたなは…私が倒れるのを見たの?」
「いいえ」彼女は言いました。
「私はあなたが飛び込むのを見たの」
私は精神的におかしくないと聞こえるよう説明するにはどうしたらいいのかを必死に考えて、口をつぐみました。
アリスは、頭を振って話しました。「わたしはこのことを彼に話したの。でも彼は信じてくれなくて…『ベラは約束した』」
苦痛が私の身体を通り抜けました。私がショックで凍り付くほどに、彼女の声は彼を模倣していました。
アリスってば、いてもたってもいられなかったんですね。本当にアネゴ肌で泣けてくる。自分は自殺なんてしていない。飛び込んだのは娯楽の1つに過ぎないと説明するベラに疑いの目をもってなかなか信じないところも好きです。アリスって、本当にベラを気に入ってるんだなぁと思います。(危ないくらいに…日本のコアなファンにはたまらんかもです。…コアね。)
ベラは、ジェイコブが潮流に巻き込まれた自分を救ってくれたのだと説明します。すると、アリスはベラの身体からひどい臭い(アリスにとっては、ジェイコブの臭いは『ひどい』らしい)がすることに気付きます。吸血鬼って鼻も進化してるんですかね。そして、ベラは、ジェイコブが狼男であることを話します。さすがのアリスもこれには口がポカン。
彼女は私を睨みました。
「若い狼男? もっと悪いことだわ! エドワードは正しかった。あなたは本当に危険を呼び寄せる磁石なのね。あなたはトラブルから離れていようとは思わなかったの?」
「狼男と一緒にいても間違ったことは何もないわ」私は不平を言いました。
あぁ〜この展開のよさ、笑えますよぉ(/・ω・)/。アリスってば、私が今までベラ本人に言えなかったことを、どんどん言ってくれちゃいます。そして、ベラは、吸血鬼のビクトリアがまだ自分を狙っていることを話します。その言葉に目がキラーンと光るアリス。『なぬ! アネゴに話してみなさい!』って感じです。
全てを話した後、アリスはひとまずベラの側にいることにしたようです。ただ、アリスがベラのところにいることは、エドワードも知らないことみたい(アリスってば、本当に焦って飛んできんだ。)。
そうこうする内に、チャーリーが帰宅。かなり打ちひしがれている模様。この話の親世代は、本当に苦労が多い。ここで、アリスが帰ってきてるとなっちゃー、チャーリーもどこまで喜ぶべきか悩むだろうなぁ。アリスは好き。でも、エドワードはスカンって感じだものねぇ。
何て心配してましたが、その辺はしっかり割り切れる方のようでした。お、さすがパパ、大人ですな。私だったら、『あいつ(エドワード)はどこにいるー』とか言って、男女かまわず胸ぐら掴みそうですから…。その変わり、『一発殴らせろー』じゃなくて、『早く連れて帰れ!』って言います。
翌朝、ベラは、寝起きにアリスとチャーリーの話を盗み聞きしてしまいます。チャーリーって、本当にベラのことを思う父親なんだと思いましたね。彼女のことをよく見ています。確かに、エドワードが去ってから、ベラが一番辛い時期を生で知っているのってチャーリーだけなんだよね。紙面では月が書かれてあるだけ(ベラには記憶がないということの表現手法なんだろうなぁ)だから、見えなかったんだけど、チャーリーの話で、その頃の様子がだいぶ伺えました。こんなに思われてるベラ…頼む。もう少し、父のことを理解してあげてくれ〜。いや、まったく考えていないとは言わないんだが、こと話がエドワードのことになると暴走しっぱなしだからねぇ…それはそれで好きなんだが…うーん。
ところで、アリスの本名が判明。どうやら、ジェームズ事件の後、彼女は自分のことをかなり調べ回ったようです。両親と、それに妹がいたようですが、生きているのは妹の娘だけのよう。精神病院に入った日に死亡したことになっているようで、詳しいことはそれ以上分からなかったようです。何だか、もっと奥深いような気がします。作者様、これだけで終わらせないで欲しいです。是非、外伝をよろしくお願いしたい。
アリスとのささやかな時間を過ごすベラですが、再び別の訪問者が…どうやら狼男。
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